2020.07.16
新型コロナ向け薬の臨床試験について
東京をはじめ全国的に新型コロナウイルス感染の再拡大の危険が迫っています。
対応策について、国と自治体の方針が必ずしも一致していないことが一層心配です。
感染症に対する治療薬やワクチンの探索・開発も盛んに行われていますが、決定打には至っていないようです。
そんな中、素人の自分が注目している薬が小野薬品の「フオイパン錠」です‼
小野薬品の6月5日付の広報内容をあらためて掲載しましす。
蛋白分解酵素阻害剤「フオイパン錠」
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する臨床試験開始
①6月5日小野薬品は「フオイパン錠」(一般名:カモスタットメシル酸塩)を用いた臨床試験を開始しました。
②本剤は、経口蛋白分解酵素阻害剤として、1985年「慢性膵炎における急性症状の緩解」の効果で承認を取得し、1994年「術後逆流性食道炎」でも承認を得てるものです。
③(なぜ新型コロナに効くかの仕組み)新型コロナウイルス感染症の原因ウイルスSARS-CoV-2は、人の気道などの細胞にあるACE2受容体に結合した後、ウイルス膜と細胞膜を融合させて侵入、感染します。膜融合を起こすには、細胞膜側の蛋白分解酵素TMPRSS2にウイルス表面のスパイク蛋白質(表面の突起)を切断させる必要があり、フォイパン錠はこの酵素(TMPRSS2)の働きを抑えるメカニズムを有します。
以上の特性から新型コロナウイルスに対しても効果が期待されます。
④今回の臨床試験に当たっては、より高い有効性を得るために、承認量を超えた容量の製剤を供給し、健康成人における安全性を確認し、感染患者を対象とした臨床試験を開始しました。
以上がメーカーの見解ですが、本剤のメリットは
①40数年に亘って使われてきたので、副作用がほとんど無いこと
②経口錠剤であるので投与しやすいこと
③薬価は21円50銭と安い。しかも製造特許は1996年に満了し、多くのジェネリック薬品が販売されている。
臨床試験で、今後詰めることは
①重症患者の治療薬ではないので、どのタイミング(予防的投与や感染初期の投与のタイミング)で投与するのが最適か?を検証する。
②投与する容量と回数も確認をする。
などであろうと思います。
その結果で、投与と軽症者の治療システムが確立されればPCR検査を積極的に行い、医療体制の負荷を抑えつつ全体を終息に持って行けるのではないかと推察されますが、如何でしょうか?
臨床対象の患者が増えて、データが豊富に手に入るこの時期に治験を迅速に、かつ強力に推進すべきではないでしょうか?
官邸と厚労省の奮起を促します!!!
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